画像: [前編]ムツゴロウさんの子育て論「“生と死”が横たわる生活の中で娘に教えたかったこと」【子育て、わたしの場合】

1980年から2001年まで放送されていた『ムツゴロウとゆかいな仲間たち』。時には危険を顧みずクマやライオンなど獰猛な動物にも「よーし、よし」の声と共にガチンコで触れ合う姿に衝撃を受けた読者も多いのではないでしょうか?

助産師だった母が、自宅で子をとりあげる様子を見ていたことで、幼い頃から “生と死” が生活の中によこたわっていたと語るムツゴロウさん。娘さんが幼い頃、自然と共存することを体験させるため、家族で無人島に一時移住し自給自足生活を行ったことも。

“絆教育” や “自然との触れ合い” などというマニュアルに沿った現在の教育方針に強烈なパンチを喰らわせるムツゴロウさんの子育て論。真似できるかどうかはさておき、私たちが学べることもあるのではないでしょうか?

 

生き抜くことは綺麗事だけじゃない。
娘のそばにはいつも “生と死”。があった。

「これがね、ニコチンが1.9mg。普通のタバコはいま1mgを切ってるんですよ。缶ピースが2.3mgなんですよ」インタビューの最初の言葉はこれだった。80年代の動物番組、いやテレビバラエティを牽引した『ムツゴロウとゆかいな仲間たち』。厳しい自然の中、動物たちと触れ合う優しいムツゴロウさんに子どもは誰しもが憧れを抱いた。大人になってからだ、「ムツゴロウさん」と鬼才「畑正憲」は同じ人であり、そして違う人であるということを知ったのは。

現在は講演会や執筆活動のために忙しく日本中を飛び回っている。私たちが話を伺ったのは、果たしてムツゴロウさんだったのか畑正憲氏だったのか。その答えはまだ、あの日当たりのいい仕事部屋の紫煙の中に揺れている。

画像1: 生き抜くことは綺麗事だけじゃない。 娘のそばにはいつも “生と死”。があった。

私には娘が1人おります。女房に事故がありまして、卵巣のね。外妊(子宮外妊娠)しましてね、外妊したほうの卵巣を取っちゃったんですよ。そのとき僕、手術室に一緒に入ってまして。生理の具合から見てもう片方の具合もおかしいから診てくれって言ったんですよ。そしたらいきなり引っ張り出しましてさ、こんなにありましたね、黒くて。それで1人しかできなかったんです。でも1人いますからね、女房も私もショックではなかったです。

それで孫もいますが、いや、かわいがってない。かわいがらないようにしてる。孫というのはかわいいから、僕は過剰に面倒をみるに違いないと思ったんです。だから、もう孫はいじらないぞって最初に言ってね。もうね、過剰なんですよ。すぐにいじり始めるから、孫が「もう帰らない」って言うぐらいいじっちゃうんですよ。だから会うのは月に1回か2回と決めときましてね。そのときは朝起きると(孫が)両側に寝てる。それでいろんな物語を作って話をしてあげて、即興で。まぁ動物に限らないですけど、例えば窓にカラスがやってきたら、「カラスさんの中にはね、もう本当に賢いのがいてね」って、そこから話を始める。

 

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