感情の起伏から生まれるメロディ、忘れていた古い記憶や匂いも思い起こさせる歌詞と哀愁漂う歌声。“東洋一のサウンド・マシーン” という圧倒的な個性を武器に、精力的に音楽活動を行うクレイジーケンバンドの横山剣さん。

ほとばしる男気と情けなさが共存する、音楽業界随一のチャーミングなミュージシャンは、実は3児の父親でもあります。天才・横山自身のルーツから、父親としての顔……。漆黒のサングラスの奥に隠されたプライベートを今回伺ってきました。

▼前編はこちら

 

 マイクを握り、客前で歌うことの興奮を知った剣少年。誰かが敷いたレールではなく、やりたいことへの道を自分で探そうとする姿勢は、反省センターに連れていかれた当時もスターになった今も、きっと変わってはいない。先入観なき生き方が横山剣を、クレイジーケンバンドを、そしておそらく3人のお子さんをも支えている。非常識はある意味簡単、一番難しいのは「常識から少しはみ出す」その塩梅。ファッションや音楽にも通じる横山剣のその哲学は、もちろん子育てとも無関係ではなかった。

 

親子揃ってチャンミンのファン。
娘とはライブにも行きました。

画像: 親子揃ってチャンミンのファン。 娘とはライブにも行きました。

 僕は子どもに何も教えてあげてないのに、子どもたちからは本当にいろいろ教わっていて、車に乗ると一番上のお姉ちゃんとか真ん中の子は勝手にスマホからBluetoothで好きな音楽流すんですよ。真ん中の子は星野源とSuchmosが好きで、一番上はアリアナ・グランデとかジェイ・Zとか。で、下の男の子は最近、小林幸子の『ポケモン』の歌を聴いてます。上の子が好きなブラックミュージックは僕も影響受けてるし、Suchmosも、もちろん小林幸子さんも好きなので、ちょっとずつ接点はあって。真ん中はRADWIMPSも好きだ。そうやって僕が知らなかった曲を聴いて「ああ、これ良い!」って気に入ったりとか、出会えたりするんです。

 年取るとね、なかなか新しい音楽とか文化とかって受け入れづらくなるのは確かにそうなんだけど、でも何周かしてSuchmosなんてどこか懐かしさもあったりする。で、やっぱり進化してる部分、最新のフィーリングもあって。それを子どもたちと共有できたり、響いてるところが違ったりするのもまた面白い。「俺はここが良いと思う」って言うけど娘は「こっちが良いと思う」とか、感じ方が違ったりとか一致したりとか、そういう話ができるのが面白いです。

 あとは14年ぐらい前に知ったチャンミンですね。一番上のお姉ちゃんはK-POPも好きで、僕は東方神起ではチャンミンが一番好き、人数が多かった頃からチャンミンが好きなんですよ。娘と二人で横浜アリーナにライブを観に行ったりしましたからね。チャンミンもまた、古くて新しい。勝新太郎さんとか矢沢永吉さんとか西城秀樹さんとか、男前なんだけど、甘辛加減がちょうどいいスターって、いるじゃないですか。男臭いんだけど、イケメンみたいな。昔の日本にはああいうちょっとドラゴンチックなカッコいい人たちがたくさんいたなぁって。他だとどうかな……関ジャニ∞の錦戸(亮)くんとかそんな感じか。カッコいいですよね。あと、TOKIOは作曲もさせてもらってますが、長瀬(智也)くんも好きですねえ。うちの子どももみんな長瀬くんが好き(笑)。

東方神起の場合はサウンドもカッコいいし、歌い回しもソウルフルで、コブシ(※注⑤)もある。ブラックミュージックに通じるところもあって、結構好みの曲が多かったりするんですよ。それもやっぱり聴くまではよくわからなかったんですけどね。でも一回聴いたら「こんな良い曲なんだ!」みたいな。これもよく驚かれますけど、ディズニー・オン・アイスも好きだし、まぁディズニーは昔から好きなんですけど。小学校のときプーさん好きだったんで(笑)。

※注①:コブシ
剣さんの信条でもある「歌のこころは、コブシ」。どんなに音痴でも、コブシにSOULがある歌い手を尊敬している。

ディズニーってすごくポピュラーなものなんだけど、その実、非常にマニアックで、行ってみるとものすごく芸が細かいことがわかる。マニアック過ぎて逆にポップに抜ける力強さがあるんですよね。実はヒット作って結構マニアックの集大成だったりする。ヒット作を細かく見ていくと、意外とマニアックな味付けだったりするんですよ。でもまさか『タイガー&ドラゴン』(※注⑥)があんな展開になるとは思いもよらなかったけど(笑)。あれは運転中に浮かんだものを曲にしただけなんですよ。鼻歌で浮かんだメロディーも歌詞もせーので出来たような曲なんですけど、宮藤(官九郎)さんのおかげですね。

※注⑥:タイガー&ドラゴン
2002年に発売されたシングル『タイガー&ドラゴン』。宮藤官九郎が脚本を担当、TOKIOの長瀬智也とV6の岡田准一が主演を務めたTBS系テレビドラマ『タイガー&ドラゴン』のエンディングテーマに起用され、お茶の間にCKBの名を広めることに成功した。

 

ご感想や応援メッセージ

掲載作品に対するご感想や応援メッセージが、こちらの送信フォームよりお送りいただけます。

なお感想以外のご質問、ご意見、ご要望、苦情などは、このフォームからお送りいただいても返信、対応ができかねますので、あらかじめご了承ください。

メッセージ送信にあたり、当社の個人情報保護方針をご確認ください。
講談社プライバシーポリシー

人気記事

 

This article is a sponsored article by
''.