自分にとっての原風景は森や田んぼの緑
子どもも自然の中で育ったことが嬉しい

画像: 自分にとっての原風景は森や田んぼの緑 子どもも自然の中で育ったことが嬉しい

日々の暮らしの中で、海と山、両方の匂いを近くに感じることができるのが葉山という土地の大きな魅力。潮だまりでの水遊びや、山での木の実拾いなど、小さな子どもにとっては最高の遊び場となる自然が広がっていた。

「子育てで、すごく恵まれたなぁと思うのは保育園の存在でしたね。葉山の御用邸近くのビーチまで、子どもの足で片道30分くらいかけて歩かせてくれて、そこで一日遊んで帰ってくるとか。毎日、自然の中でたっぷり遊ぶ、園外保育がメインの保育園だったんです。

自分も自然が好きですし、子どもの脳の発育のためには、手足の触感を刺激するとよいと、本で読んだりもしていたので。砂浜を裸足で歩いたり、岩場をよじのぼったり、山で葉っぱや昆虫を触ったりしながら、心身を育んでほしいなという願いはあって。やっぱり親の手もとを離れて保育園や幼稚園で過ごす時間も、すごく気になりますからね。そこで保育士さんたちと子どもの成長に対する想いを共有できていたのは大きかったなぁと」

藤代さん自身が自然に強く惹かれる理由を思い起こせば、幼少期の記憶にたどり着く。

「小さい頃、親が森によく連れて行ってくれたんですよ。家の近くに山があって、森の中を抜けると、田んぼが広がっていたりして。そういう風景の中を、前にいる父親の背中を見ながら歩いていた……という記憶がありますね。そのときの気持ちよさが肌に沁みこんでいる。だから、やっぱり幼児体験なんでしょうね」

 

2011年春、東日本大震災を機に
住み慣れた葉山を離れ、沖縄に移住

画像: 2011年春、東日本大震災を機に 住み慣れた葉山を離れ、沖縄に移住

親きょうだいが近くに住んでいない土地での、初めての子育て。藤代さん夫婦を、園の保育士さんたちとともに支えてくれたのは、地元で同じように子育てに奮闘しているパパ、ママ仲間のコミュニティだった。

「いろんなものに対して、意識的でポジティブな人たちが多かったですね。フードコーディネーターの根本きこちゃんがやっていたcoyaというお店では、お話し会などのイベントもよく催されていて。そういう、パパやママが交流できる拠点が地域のあちこちにあったんです。食べ物の選び方とか、予防接種のワクチンについてとか、子育て雑誌に書いてあるような内容も、みんなとちゃんとふつうに話せるのは、すごく心強かった」

そんなすばらしい環境の中で、すくすくと成長していた息子、龍之介くんが5歳の春、東日本大震災が起こる。藤代さん一家は、子育て仲間である根本きこさんの強いすすめもあり、当初は“とりあえず3泊くらいのつもりで”関東から遠く離れた沖縄へ。これが現在にいたるまでの、沖縄移住のきっかけになった。

「もともと自分はそれまでにも40回くらい沖縄を訪れていて。沖縄に憧れて、いつか住みたいなぁと思っていたんです。奥さんもタイが大好きなので、亜熱帯気候はウェルカム! みたいな感じでしたしね。

とはいえ、震災直後に沖縄に来たときは、ちょっと様子を見て、葉山に帰る予定だったんですよ。沖縄に長く住み続ける一番の理由は、当時ひどいアレルギー体質で毎年春先はアトピーに悩まされ、ぜんそくの発作で入院もしていた息子が、沖縄で過ごした春は一度も発作を起こさなかったということ。これって、もしかして『住むなら今だよ!』という暗示なのかな? じゃあ、子どものためにも、パパがんばろう! と踏み切りました(笑)」

 

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