今月のこありっぱー
柿本真希さん

画像: 今月のこありっぱー 柿本真希さん

 
エディター・ライター・ディレクター
様々な媒体やカタログにて、編集・執筆・連載・インタビューを担当。2012年からニュージーランドにて母子留学を2年半。2014年秋に帰国後、エディター・ライターに加え、ブランドのディレクション・PR・キャスティングなど多岐にわたって活躍中。
http://www.makikakimoto.com
 

 

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ゆるくて気ままな
ニュージーランド式子育て、万歳!

画像1: ゆるくて気ままな ニュージーランド式子育て、万歳!

日本の学校とニュージーランドの学校では、教育はもちろん、子育てや道徳の部分でも、かなり異なります。とてもリベラルで、子どもの自主性を育てることが第一目的。NG事項がとても少なく、何もかもが自由。押し付けがましくない教育方針は、向き不向きがあると思いますが、私にとっては好感しかありませんでした。ここでまた、隅々にまで決まりごとのある日本との違いを感じた私、何度目かのカルチャーショック。

小学校にはキックボードで通うこともできるんです。通学時から冒険です。

 

小学校の内装は、好奇心をそそるようにデザインされているし、とてもカラフル。子どもたちをワクワクさせるのに十分! これは授業参観時に撮影したもの。

画像2: ゆるくて気ままな ニュージーランド式子育て、万歳!

こんな可愛いゴミ箱なら、ゴミも進んでここに捨てたくなるというものです。それにしても、学校なのにチップスって……?

画像3: ゆるくて気ままな ニュージーランド式子育て、万歳!

ランチも床にペタッと座っていただく。食べ終わったバナナの皮は外に投げちゃう子もいるし。子どもたちはみんな、朝、学校に行くと裸足になり、脱いだ靴も特に並べません。帰りに朝と違う靴で帰ってくるのはいつものこと(笑)。

ラフというかなんというか、とにかくゆるくて、気張っている先生や親はほとんど見たことがない。心地よく生きることにフォーカスした国民性は、学校方針にもしっかりリンクされていました。そして何事にも大まかな性格の私にとっては、それがとてもとても合っていました。

運動会にすら、最初から参加している親は皆無。コーヒー片手にちょろっと来て、ちょろっと帰る。写真を撮る人もほとんどいない(笑)。

 

ニュージーランドは
子どもに楽しいイベントの宝庫

画像1: ニュージーランドは 子どもに楽しいイベントの宝庫

「Movie Night」のため、パジャマを着用して学校に向かう子どもたち。夜、大きな体育館に寝袋やビーンバッグを持ち込み、みんなでスナック片手に映画を観るイベントで、下校後、パジャマ姿に着替え荷物を持って学校に再度集まります。たいていはそのまま誰かの家にお泊まり、という流れ。

画像2: ニュージーランドは 子どもに楽しいイベントの宝庫

本のキャラクターになって登校するのは「BOOK DAY」。衣装はもちろん親が用意。私はアウトソーシングさせていただきましたが……。

このように、ニュージーランドでは、日本では想像つかないようなユニークなイベントが次々と開催されます。

画像3: ニュージーランドは 子どもに楽しいイベントの宝庫

子どもたちが大好きだったのが「School Disco」。体育館を会場に、オーセンティックなDJが登場し、流行りのダンスミュージックをかけてくれます。当時なら『江南スタイル』やスポンジボブ、テイラー・スウィフトなど(笑)。

画像4: ニュージーランドは 子どもに楽しいイベントの宝庫

学芸会は「Assembly」と呼ばれます。この時の息子のクラスはThe Beatlesの『オクトパス・ガーデン』をイメージした劇を上演、息子はカニに変身。カニを作るのはなかなか大変でしたが、友人に手伝ってもらいどうにかクリア。

夏の週末、公園で開催される「Movie in Parks」、いわゆる野外ムービー。家の目の前の公園でも開催されました。寝袋や椅子を持参して、ゴロゴロ転がりながら、みんなで映画を観るのですが、これが最高に気持ちいい! しかも無料。親も子もどちらもゆるく楽しめる、それって1番幸せなこと。

 

友達との時間こそが最高の宝

子どもたちの “集まりたい欲” はすぐに実現。なぜなら、どの家もとても広くスペースがあるから。お誕生会やお泊まり会もしょっちゅう……ですが、ニュージーランド人は本当に適当で(イイ意味で!)、インスタ映えなんて考えている人はゼロ。庭で走りまわったり、家でディスコしたり、庭にテントをはったり、子どもたちが自由に楽しんで過ごしているという感じ(笑)。

画像1: 友達との時間こそが最高の宝

プールを借り切っての息子の誕生会。集まって泳いで遊んで、たっぷり楽しんだら終了です。大事なのは子どもたちの心が満たされること。原点に返った思いでした。

画像2: 友達との時間こそが最高の宝

お父さんも交え、宿題もお友達の家でわいわい楽しく。娘の宿題などは、私自身も難しかったりして、息子の親友家族にはよく宿題も助けてもらいました。

 

ほどよくハードな習いゴト事情

画像1: ほどよくハードな習いゴト事情

塾に通う子はほぼいなく、習い事やスポーツにとても力をいれている家庭ばかり。母子留学なのでなるべく節約しなければならない……けれど、友達と過ごす時間を何より大事にしてほしいという思いから出来る限りは全面協力してはいたのですが、これがなかなか大変(時間的にも、金銭的にも)。

これは「ネットボール」というパスでつなぐバスケのようなスポーツで、いわゆる部活。娘はとても楽しそうでした。

画像2: ほどよくハードな習いゴト事情

女の子なら誰もが習っているともいえるくらい人気の「ジムナスティック」という新体操のクラスへ。

画像3: ほどよくハードな習いゴト事情

息子が取り組んでいたのはラグビー。練習後にみんなでココアを飲むのが恒例なのですが、この青春の1ページ感たるや!(笑) こんなの見ちゃったら、親はもう頑張るしかないんです。

 

自主性と責任感がどんどん育つ

画像1: 自主性と責任感がどんどん育つ

父親が近くにいないこともあってか、異国での暮らしは子どもたちの内面を大きく成長させてくれました。これは私の誕生日での出来事。二人で相談して、プレゼントを選んで買ってきてくれて、朝起きたらセッティングされていたんです。なんというサプライズ。母、感激!

画像2: 自主性と責任感がどんどん育つ

お手伝いも積極的にしてくれるようになりました。ゴミ出しは彼らの仕事。特に息子は「男はオレだけだから」という思いが強かったようで、力仕事を率先してやってくれていました。

画像3: 自主性と責任感がどんどん育つ

コインランドリーでも、せっせと働く息子。日本では考えられなかった姿を、微笑ましく見守る母なのでした。母子留学は、息子に“男の自覚”も芽生えさせてくれたようです。

 

でももちろん、嬉しい楽しいこと
ばかりではなくて……

画像: でももちろん、嬉しい楽しいこと ばかりではなくて……

英語がまだあまり話せない時期、うまく想いが伝えられなくて、そのことで友達とうまくいかないこともあり、悔しくて悔しくて部屋で泣いていた息子。母親としては胸が張り裂ける想いでしたが、きっとこれこそが良い経験と信じて、遠くから見守るに留めました。

 

自分の人生を
自分で選べる大人になってね

画像: 自分の人生を 自分で選べる大人になってね

例えば、ニュージーランドでは、子どもが「○○ちゃんが遊んでくれない!」と泣きつくと、「遊びたくない人と無理に遊んでもらって楽しい? あなたと遊びたい人を他に探しなさい」と教えられる。無理強いする方が間違っているんだよと。自分は自分、人は人。イヤなものはイヤ。我慢が美徳と習ってきた私は驚いたものです。

日本の常識では身勝手と思われる場面もあるかもしれないけど、私はそれでいいと思っています。日本の奥ゆかしさを生きやすいと感じるか、はたまた生きにくいと感じるかには、“向き不向き” があると思うから。

2年半のニュージーランド生活で子どもたちは、今の自分の気持ちをはっきり言えるようになりました。特に娘は、運動会の徒競走でも先を譲るような控えめな子だったのですが、School Discoの最前列で踊るまでに成長。自由に生きるということを、肌で感じて学んでくれたと思います。

自然が多い国で暮らしたいのか、都会の方が好きか、やっぱり日本が落ち着くのか、海外で暮らしたいのか、あとは子どもたち自身の判断(と行動力!)。違う国の良さも体感し、それによって日本の良さも改めて体感したはず。日本とニュージーランドの両方で暮らしたことことで、世界はとても広く、色々な文化があると知っている彼らには、きっとこれから、自分は何が好きでどんな風に暮らしていきたいのかを想像する幅が少しだけ広がったはず。それがこの留学の一番の財産なのかなと思っています。

 

Composition&Text:Urara Takahashi

 

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